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アインHDにM&Aされた土屋薬局(長野)を分析してみた「買収価格・規模・仲介業者」

薬サポ(YakuSapo)のページへ、ようこそ。このページでは現役薬剤師が、土屋薬局についてネット上でわかる情報をまとめてみましたので、ご紹介します。

土屋薬局について
調査してみました

はじめに

平成31年2月25日(月)に薬局業界にとって超ビッグなニュースが飛び込んできました。長野県長野市に本社をおく「土屋薬局」のM&A(株式譲渡)です。買収会社はアイン薬局を運営する最大手アインホールディングスです。久々の大規模M&A案件ですので、驚いた人も多かったのではないでしょうか。

土屋薬品株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

さて、気になるのは土屋薬局のM&A事情だと思いますので、このページではネット上で知ることができる情報をまとめてみました。頑張れば誰でも集められる情報だったりもしますので、ご参考程度していただければ幸いです。

ちなみに、この件ですが、巷への情報が全然出回っていないそうですよ。つまりは、、、。

どんな薬局なの?

まずは会社のことを調べてみました。

会社概要

会社概要は、主にホームページの情報と今回発表されたアインHDからの情報をもとに収集しました。

項目
正式法人名土屋薬品株式会社
本社所在地長野市川中島町今井384 土屋薬品ビル3F
設立明治36年創業
資本金1000万円
社長名土屋陽平
従業員数200名
店舗数37店舗
勝手に考察
会社名に注目!
ここでの特筆事項は会社名です。薬局名は「土屋薬局」に統一されていますが、会社名は「土屋薬品」となっています。おそらく、明治時代に創業した時の社名を変えることなく継いできたんだと思います。M&Aされた今となってみれば、今後の社名も注目ですね。

店舗数に注目!

もう一点は店舗数です。ニュースでは36店舗の譲渡となっていますが、2月26日現在は37店舗存在しています(下記に詳細あり)。1店舗だけオーナー家が持っているのでしょうか?それても単に閉店したのでしょうか?憶測が飛び交いますね。1店舗は何処へ。

参考 土屋薬品株式会社土屋薬局 | 薬局 調剤 処方箋 くすり 長野

財務情報

気になる方は気になる情報ですね。私はここが一番気になります。みやすくするためだいたいの金額に修正しています。正式な情報はこちら土屋薬品株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

項目2018年3月期の値
純資産35億円
総資産53億円
売上高88億円
営業利益8,000万円
経常利益8,500万円
当期純利益6,500万円
一株あたりの配当金50万円
株式数148株
大株主個人2名
土屋ホールディングス株式会社
勝手に考察
店舗あたりの平均売上2億4,500万円!
単純計算ですが36店舗で88億円の売り上げなので、2億を軽く超えますね。わかる人にはわかる話ですがこの値、かなりすごいです。進出エリアが長野県に限定されていますが、長野県の本当にいい場所を抑えているということが伺えます。

配当金の額、7,400万円!
大株主2名は秘密条項とのことで開示されていませんが、株主へは年間7,400万円も入っている計算になりますね(148株×50万円)これ以外にも役員報酬等があると予想されますから、オーナーは年1億円くらいは手にしていたのではないでしょうか。結構儲かってるんですね。

店舗情報

各店舗の加算状況もまとめてみました。ここでは現状確認できている37店舗を紹介します。(譲渡対象店舗は36店舗ですが、残りの1店舗は特定不可能です。)

薬局名基本料地支体後発調
和田土屋薬局調基1地支体なし
新村土屋薬局調基1なしなし
丸子土屋薬局調基1なし後発調1
豊田土屋薬局調基1地支体後発調1
高梨土屋薬局調基3イなし後発調2
荒井橋土屋薬局調基1地支体後発調1
西町土屋薬局調基3イなし後発調2
竜東土屋薬局調基1地支体後発調2
ホーム土屋薬局調基1地支体後発調1
田町土屋薬局調基1地支体後発調3
茅野土屋薬局調基3イなし後発調2
磯部土屋薬局調基1地支体後発調3
内川土屋薬局調基1なし後発調2
みのわ土屋薬局調基1地支体後発調3
麻績土屋薬局調基1地支体後発調2
池田土屋薬局調基3イなし後発調2
信越土屋薬局調基3イなし後発調1
大塚土屋薬局調基1地支体なし
今井土屋薬局調基1地支体後発調2
北市土屋薬局調基1地支体後発調2
土屋薬局調基3イなし後発調2
若里土屋薬局調基1地支体後発調1
みくりや土屋薬局調基1地支体後発調3
若穂土屋薬局調基1地支体後発調2
里島土屋薬局調基1地支体後発調2
高田土屋薬局調基1地支体後発調2
新町土屋薬局調基3イなし後発調1
川中島土屋薬局調基1なし後発調1
三輪土屋薬局調基1地支体後発調1
西鶴賀土屋薬局調基3イなし後発調3
みすず土屋薬局調基1地支体後発調1
ひがの土屋薬局調基1なしなし
ふれあい土屋薬局調基1地支体後発調1
稲里土屋薬局調基3イなしなし
すみさか土屋薬局調基1地支体後発調3
飯山土屋薬局調基1なし後発調3
松代薬局調基3イなしなし
勝手に考察
集中率が低い店舗が多い!
算定点数をみる限り、土屋薬局は処方箋月4万枚以上のグループに属しています。集中率が85%以上であると調剤基本料は「3イ」に該当してしまうのですが、土屋薬局の場合は37のうち10しかありません。これは割合にすると約27%であり、地方の薬局としてはかなり少ない水準だと考えられます。(地方の多くの薬局の場合50%を超える傾向にあります。根拠なし筆者の肌感。)また集中率の低さに伴い、地域支援体制加算を算定している薬局も多い傾向にあります。

譲渡額は結構高めかも!?
ここまでの分析で言えることは、集中率も低く、在宅も多く取り組んでいることから非常に経営状況が良い会社であるということです。従いまして、それこそ勝手な解釈ですが、結構高めの譲渡価格になったのではないかと思われます。

譲渡価格は?

譲渡価格は公表されていません。ただ、推察するに比較的高めの価格がついたと思われます。

仲介会社は?

こちらも公表されていません。本案件はあまりに情報が少ないことから、直接アプローチも考えられます。

まとめ

土屋薬局の情報を調べてわかりましたが、とてもしっかりした会社でした。アイン薬局さんらしいM&Aだったと言えるのではないでしょうか。

以上、「アインHDにM&Aされた土屋薬局(長野)を分析してみた「買収価格・規模・仲介業者」」でした。