【9割が対象】処方箋薬の金額を下げる方法

【新制度】セット割!複数の処方箋を一緒に薬局に持っていくと調剤基本料が下がります【2020年4月〜】

こんにちは、薬サポ(YakuSapo-baby)です。今回は「薬局を賢く使うシリーズ」です。

2020年4月1日から処方箋のセット割引*1が始まると発表がありましたので、情報をまとめてみました。

このページでは、以下の論点を中心にまとめました。

  • 処方箋まとめ割引ってどういうこと?
  • まとめ割引が導入された理由はなに?
  • まとめ割引っていくら割引されるの?
  • 割引額が薬局によって違うって本当?
  • 薬局の違いってどう見分けられるの?

*1:割引という表現をしていますが、正確には、調剤基本料に応じて「決められた金額」が減額される制度です。

処方箋のセット割引とは?

簡単にいうと、複数の医療機関から発行された処方箋をまとめて同時に調剤薬局に持っていくと、金額が低くなるという仕組みです。「複数の医療機関」の考え方は、少し注意が必要ですので、後述しますね。

▼どんな政策/制度なの?

この政策は、医療保険制度のうち、診療報酬制度の一部に追加された制度です。

私たちが日本で医療(健康保険)を受ける場合、その価格は、診療報酬点数及び調剤報酬点数という厚生労働省に決められた保険点数によって計算されています。

診療報酬点数及び調剤報酬点数とそれらの報酬体系は2年に1度改定され、次は2020年4月1日に行われることになっています。そして、その2020年4月の改定で発表された政策の一つであり、2020年4月1日以降に適用されることになっているのです。

厚生労働省から発表された具体的な発表は以下の通りです。

令和2年度診療報酬改定説明資料等について

調剤基本料について、同一患者から異なる医療機関の処方箋を同時にまとめて複数枚受け付けた場合、2回目以上の受付分については所定点数の100分の80に相当する点数を算定する。

▷令和2年度診療報酬改定説明資料等について>12 令和2年度診療報酬改定の概要(調剤)

 

▼令和2年度診療報酬改定について【実際の資料抜粋】

 

まとめ割引が導入された理由

次は導入された理由の紹介です。背景を知っておくことで、制度活用の継続に繋がると思いますので、しっかり抑えておきましょう。

簡潔にいうと、複数の処方箋がある場合、1つの調剤薬局で管理した方が、薬の重複防止や副作用発生原因等の考察をしやすく、患者さんにとってのメリットが大きいからです。

薬の重複に関しては無駄なものが減りますし、無駄な費用も掛からなくて済みます。また、副作用発生原因等の考察は、患者さんの健康問題に直結しますので、メリットは非常に大きなものかと思います。

これまでも、一つの調剤薬局で管理しましょう!という国の方針はありました。しかしながら、メリットに対する患者さんからの理解があまり得られなかったため、浸透しない状況が続いていたというのが実情です。

そこで今回の2020年4月の改定では、複数の医療機関から発行された処方箋を同時に調剤薬局に持ち込んだ場合、基本料が下がるという「金銭面」でのメリットも加えることによって、患者さんの行動を促そうという考えのもと導入されたという話です。

健康サポート面でのメリットに加え、金銭面でのメリットも出てきたというわけなので、対象となる方にとっては非常にいい話ですね。

また、薬の重複防止は国民医療費の削減にも繋がりますので、国としても力を入れたくなる気持ちはわかります。

近年、国民医療費の増加が増しているのはご存知でしょうか?あまり実感はないかもしれませんが、国民医療費は、国民の社会保険料や税金等からまかなっており、それが増えるとなると、結果的にみんなに負担がのしかかる話なので他人事ではないですよね。

まとめ割引の対象者は?

対象者は自費診療をされる方以外の全員です。ただし、自己負担がかからない方にとっては、支払いが元からないので影響はありません。もちろん、処方箋を1枚しか持っていない人も対象外です。

※自費診療とは、健康保険適用外の医療を受けるなど、全額自己負担となる診療を指しています。

まとめ割引っていくら割引されるの?

結論をいうと、自己負担額としては10〜20円です。差があるのは、持っていく調剤薬局もしくは人によって費用の自己負担比率が異なるからです。

厚生労働省から発表された改定情報をもとに、調剤基本料/自己負担率別の割引額表を作成しました。

▼下の表が割引額判定表です。

種類受付1回目受付2回目1割負担者
の減少額
2割負担者
の減少額
3割負担者
の減少額
調剤基本料1420円340円10円20円20円
調剤基本料2260円210円10円10円20円
調剤基本料3イ210円170円10円10円
調剤基本料3ロ160円130円10円10円
特別調剤基本料90円70円10円
具体的な見方
例:あなたの行く調剤薬局の調剤基本料が「調剤基本料3イ」だった場合で、あなたの自己負担率が「3割」だった場合は実質10円の減額となります。

 

あなたの行く調剤薬局の調剤基本料を調べたい場合はこちらをどうぞ。自己負担率を知りたい場合は、ちょっとわかりにくいかもしれませんがこちらをどうぞ。または保険証をお持ちの上、医療機関にお問い合わせ下さいませ。

調剤基本料は薬局によって異なり、全部で5種類あります。薬局それぞれの調剤基本料を示したページもありますので、気になる方はご確認ください。

割引額が薬局によって違うって本当?

本当です。上の表を見てお気付きになった方もいると思いますが、調剤基本料は全部で5種類あり、薬局それぞれで異なります。違いが生まれる差は様々で、詳しくは(こちら)をご覧いただきたいのですが、実際、隣同士の調剤薬局でも調剤基本料が異なるのは良くあることです。

【認知度1%】同じ処方箋でも持っていく調剤薬局によって料金に差が出る理由【薬剤師監修】

薬局の違いの見分け方

調剤基本料や割引額が薬局によって違うと分かった以上、気になるのは「違いの見分け方」ですよね。ここでは、薬局の違いを見分ける方法を紹介します。答えは簡単で、薬局それぞれの調剤基本料の違いを知るだけです。

本サイトでは、地図に調剤薬局それぞれの調剤基本料をプロットして見ましたので、誰でも簡単に薬局の違いを知ることができます。薬局に行く前に、ぜひチェックしてみてくださいませ。

【全店掲載】基本料が安い処方箋薬局を地図で探す【毎月更新】店によって調剤基本料に違いがあるって本当?【薬剤師監修】

この制度に関する注意事項【重要】

今回の2020年4月の改定で注意しなければならないポイントもありますので、紹介します。

複数の医療機関とは?

処方箋の同時持ち込みに関して登場する「複数の医療機関」の確認方法は、注意が必要です。

結論としては、処方箋に記載されている「医療機関コード」が異なる医療機関を指します。注意が必要なのは、診療科が複数ある大きな病院で複数の科目にかかった場合などです。

例えば、大きな病院で整形外科に行った後に、同一病院の中の内科も診てもらって両方の科目から処方箋が発行された場合は、複数の医療機関とはみなされません。ただ、歯科は別で、内科と歯科から処方箋が発行された場合は複数の医療機関としてみなされるのです。

わかりにくい場合は、繰り返しになりますが、「医療機関コード」を確認しましょう。医療機関コードが異なっていれば複数の医療機関と見なされ、調剤基本料の減額となります。違いは一目瞭然です。

処方箋の有効期間はチェックしておこう

複数の処方箋を同時に調剤薬局に持っていくことばかりを気にして、処方箋の有効期間を超過してしまわないようにしましょう。

処方箋の有効期間は発行された日を含め、4日です。有効期間を過ぎてしまうと原則、再受診してからの再発行になり費用も時間もかかることになります。木曜日に処方箋をもらったら、日曜日までです。日曜はお休みの薬局が多いことから土曜までに取りに行かない行けないケースも多いかと思います。

処方箋の有効期限が切れた時の対処法とやってはいけない行為【木曜日は要注意】

同時ではなく同日に持ち込んだ場合は?

同時に持ち込むのではなく、同じ日に複数枚持ち込む場合もあるかと思いますが、その場合はどうなるのでしょうか?

一つめの診療を終え、もう一つの病院を受診する前に処方箋を先に出しておく場合もあるかと思います。

この場合の判定は、実はまだ答えがありません。今後、疑義解釈として厚生労働省から発表があるかと思いますが、今はまだ誰も答えられない状況です。

ただ、発表された文言には「同時」と記載されていますので、基本的には同日でも同時ではない場合は、調剤基本料の減額は認められないと考えるのが一般的でないかと思われます。

▼再掲:令和2年度診療報酬改定について【実際の資料抜粋】

 

疑義解釈がで次第、紹介致しますのでお待ち頂きたく思います。

以上「新制度】セット割!複数の処方箋を一緒に薬局に持っていくと調剤基本料が下がります【2020年4月〜】」でした。