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ここでは調剤薬局に詳しい薬剤師が、薬局の上手な使い方を紹介します。
サポベビ
以前の記事では、同じ処方箋薬でも持っていく薬局によって実際に支払う金額に差が出る理由というテーマを取り上げ、調剤薬局によって「基本料」が異なり、その数は40通り(100〜1,020円)もある事を紹介しました。
持っていくだけの差なのに、差が変わるの?と思った方もいるかと思いますが、今回はその違和感をもう少し深掘りしたいと思います。
9割の人が知らない薬代の謎
病院や薬局に通うほとんどの人が勿体無い思いをしているという話なので、下の話をぜひチェックしてみてください。
① 後発医薬品をもらってないのに「後発医薬品調剤体制加算」が取られてませんか?
調剤薬局で処方薬をもらう際、後発医薬品(ジェネリック)をもらっていないのに「後発医薬品調剤体制加算」(以下「後発品加算」という)を取られている人がたくさんいるってご存知でしたでしょうか?
実際に加算が取られているのなら、納得できない人も多いかと思いますが、そうなってしまう理由をここで解説するとともに、解決策を紹介します。
もらっていないのに後発品加算が算定されてしまう理由
答えは、加算が「患者さん単位」で付いているのではなく、「薬局単位」で付いているからです。これは、診療報酬制度の保険点数の算定基準(仕組み)上の兼ね合いで起きる事象で、人の感情が入る訳ではなく、制度上の事象です。
どんな算定基準になっているかというと、ポイントは後発医薬品調剤体制加算(以下、「後発品加算」という)にあります。詳しくは下記のリンクをみていただきたいのですが、この後発品加算は「薬局」として要件を満たせば、来てくれた全ての患者さんに算定しても良い仕組みになっているのです。
患者さんごとにつく加算ではないのです。つまりは後発医薬品をもらおうがもらわまいが、後発品加算の要件を満たしている薬局に行ってしまったら、後発医薬品を1つももらっていないのに、後発品加算を取られてしまうのです。患者さんからすれば、なんともしっくりこないこの制度、一部の薬剤師からも違和感の声が上がっているのが実情です。
解決策
では、次に解決策です。ここまで読んで納得のいかない人も大勢いるかと思いますが、解決方法は簡単です。答えは、後発品加算を算定していない薬局に行けばよいのです。ちなみに、算定していない薬局に行けば、後発医薬品をもらったとしても後発品加算は算定されませんよ。
そこで誰もが思うのが、後発加算を算定していない薬局ってどこ?という知りたい欲求です。それを解決してくれるのが下記に紹介する「近くの安い薬局マップ」というわけです。
② 無駄に高い基本料取られていませんか?
これも、診療報酬制度の保険点数の算定基準(仕組み)上の問題で生じるものです。下記のリンクでも紹介するように、薬局の基本料は100円〜1,020円もの開きがあります。そしてこれも、要件をクリアした「薬局自体」にかかるものなので、患者(薬の内容)によって変わるものではありません。つまり、同じ薬で全く同じ説明を受けたとしても、A薬局に行けば基本料100円。B薬局に行けば基本料1,020円というお会計になってしまうのです。
ここまでの話でまたモヤモヤしたかもしれませんが、解決法はまたもや簡単です。基本料が低い薬局に行けば良いのです。探す方法はズバリ下記に紹介する「近くで一番安い薬局ランキング」です。
病院に通っている方はぜひご確認ください