9割の人が得する「くすり代の裏話」

【医薬品の分類】医療用医薬品・一般用医薬品・要指導医薬品の違い【ネットで買える?薬剤師監修】

現役薬剤師が「医薬品の分類」について説明いたします。薬サポ(YakuSapo)のページへようこそ。





スポンサーリンク





医薬品の分類

医薬品の定義

医薬品の定義は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「薬機法」という)」の第2条第1項に記載されています。

この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。

  • 一 日本薬局方に収められている物
  • 二 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等(機械器具、歯科材料、医療用品、衛生用品並びにプログラム(電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。以下同じ。)及びこれを記録した記録媒体をいう。以下同じ。)でないもの(医薬部外品及び再生医療等製品を除く。)
  • 三 人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であつて、機械器具等でないもの(医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品を除く。)

医薬品の種類

医薬品の種類は、3種類に分類できます。

  1. 医療用医薬品(≒薬局医薬品)
  2. 要指導医薬品
  3. 一般用医薬品

ちなみに「医薬部外品」は、医薬品には含まれません。たまに間違っている方がいますので、若干注意です。

謝辞
実は、薬機法には「医療用医薬品」という言葉は一切記載されておらず、似た言葉として「薬局医薬品」という言葉が登場します。当サイトでは厚生労働省から発信のあった文書(本記事最下部に記載)を根拠に「薬局医薬品」は「医療用医薬品」に含むものとして捉えることとします。なお、認知度を考慮し当サイトでは「医療用医薬品」をメインで使用致します。

医療用医薬品

医療用医薬品の定義

医療用医薬品は、厚生労働省医薬食品局長「医薬品の承認申請について」薬食発1121第2号平成26年11月21日に規定されています。

医療用医薬品とは

医師若しくは歯科医師によって使用され又はこれらの者の処方せん若しくは指示によって使用されることを目的として供給される医薬品をいう。
また、次のいずれかに該当する医薬品は、原則として医療用医薬品として取扱うものとする。

  • ア 処方せん医薬品、毒薬又は劇薬。ただし、毒薬、劇薬のうち、人体に直接使用しないも(殺虫剤等)を除く。
  • イ 医師、歯科医師が自ら使用し、又は医師、歯科医師の指導監督下で使用しなければ重大な疾病、障害若しくは死亡が発生するおそれのある疾患を適応症にもつ医薬品
  • ウ その他剤形、薬理作用等からみて、医師、歯科医師が自ら使用し、又は医師、歯科医師の指導監督下で使用することが適当な医薬品

医薬品の承認申請について(薬食発1121第2号平成26年11月21日):https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/0000092759.pdf

医療用医薬品の種類

医療用医薬品は2種類に分類できます。

  1. 処方箋医薬品
  2. 処方箋医薬品以外の医療用医薬品

処方箋医薬品

処方箋医薬品については、定義が明確に発表されているわけではないが、薬機法の下記の文言に基づき定義づけることができます。

(処方箋医薬品の販売)薬機法第49条第1項

第四十九条 薬局開設者又は医薬品の販売業者は、医師、歯科医師又は獣医師から処方箋の交付を受けた者以外の者に対して、正当な理由なく、厚生労働大臣の指定する医薬品を販売し、又は授与してはならない。ただし、薬剤師等に販売し、又は授与するときは、この限りでない。

処方箋医薬品以外の医療用医薬品

文字通り、上で示した処方箋医薬品以外の医療用医薬品が対象となります。医師の指示や処方箋がなくても購入できる医療用医薬品です。

処方せん医薬品以外の医療用医薬品についても

処方せん医薬品と同様に、医療用医薬品として医師、薬剤師等によって使用されることを目的として供給されるものであること。 このため、処方せん医薬品以外の医療用医薬品についても、効能・効果、用法・用量、使用上の注意等が医師、薬剤師等の専門家が判断・理解できる記載となっているなど医療において用いられることを前提としており、1.(2)*1に掲げる場合を除き、薬局においては、処方せんに基づく薬剤の交付が原則であること。 (厚生労働省医薬食品局長)処方せん医薬品等の取扱いについて薬食発第 0330016 号 平成17年3月30日 一部改正 平成23年3月31日薬食発0331第17号 )

MEMO
一般用医薬品の中にも医療用医薬品と同一の成分である医薬品が数多く存在します。

医療用医薬品の購入方法

「処方箋医薬品」も「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」も原則、医師による指示または医師による処方箋に基づき、薬剤師による投薬で購入できます。原則、医療機関(薬局含む)でしか受け取れません。基本的に個人が選べるものではありません。「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」は特別な事情があれば、処方箋なしでも薬剤師から購入することが可能です。





スポンサーリンク





要指導医薬品


要指導薬品は、独立した分類とされていますが「医療用医薬品に準じたカテゴリー」と位置づけられており、リスクが高い劇薬あるいは医療用から一般用になって間もないためリスクが確定していない医薬品(スイッチ直後品目)などが該当します。医療用医薬品が一般用医薬品へ移行する際のテスト期間にある医薬品が該当するとも言えます。基本3年間様子を見て副作用等の安全性に問題ないことが確認できた場合、一般用医薬品に分類されるようになります。過去の卒業生としてはロキソニンの錠剤が代表例です(ロキソニンテープは現在要指導医薬品です)。薬剤師の対面販売(状況確認と指導)が義務づけられており、インターネットでの購入はできません。

要指導医薬品の定義

要指導医薬品の定義は「薬機法」の第4条第5項第3号に記載されています。
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第4条第5項第3号

要指導医薬品

    次のイからニまでに掲げる医薬品(専ら動物のために使用されることが目的とされているものを除く。)のうち、その効能及び効果において人体に対する作用が著しくないものであつて、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされているものであり、かつ、その適正な使用のために薬剤師の対面による情報の提供及び薬学的知見に基づく指導が行われることが必要なものとして、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものをいう。

  • イ その製造販売の承認の申請に際して第十四条第八項に該当するとされた医薬品であつて、当該申請に係る承認を受けてから厚生労働省令で定める期間を経過しないもの
  • ロ その製造販売の承認の申請に際してイに掲げる医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能、効果等が同一性を有すると認められた医薬品であつて、当該申請に係る承認を受けてから厚生労働省令で定める期間を経過しないもの
  • ハ 第四十四条第一項に規定する毒薬*2
  • ニ 第四十四条第二項に規定する劇薬*3

要指導医薬品の種類

  1. 分類はない

要指導医薬品の購入方法

要指導医薬品は、薬剤師の対面販売(状況確認と指導)が義務づけられており、インターネットでの購入はできません。ちなみに次で紹介する一般用医薬品は一類、二類、三類いずれもインターネットでの販売が許可されています。

要指導医薬品の一例
・クラリチンEX
・タリオンR
・ロキソニンSテープ
・ロキソニンSパップ
・エパデールT 等

全部確認したい方はこちら





スポンサーリンク





一般用医薬品


一般用医薬品は3類までありますが、細かく言うと一類、二類、指定二類、三類の4種類に分類されます。数字が少ないほどリスクが高いとされ、どれもネット通販で購入可能ですが、一類だけは薬剤師による確認が必要です(詳しくは後ほど)。

一般用医薬品の定義

一般用医薬品の定義は「薬機法」の第4条第5項第4号に記載されています。
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第4条第5項第4号
医薬品のうち、その効能及び効果において人体に対する作用が著しくないものであつて、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされているもの(要指導医薬品を除く。)をいう。

一般用医薬品の種類

  1. 第一類医薬品
  2. 第二類医薬品
  3. 指定第二類医薬品
  4. 第三類医薬品

第一類医薬品

①副作用などにより日常生活に支障をきたす程度の健康被害を生ずるおそれがある医薬品のうちその使用に関し特に注意が必要なものとして厚生労働大臣が指定するもの
②承認の申請に際して第14条第8項に該当するとされた医薬品であって当該申請にかかる承認を受けてから厚生労働省令で定める期間を経過しないもの

第二類医薬品

その副作用等により日常生活に支障をきたす程度の健康被害が生ずる恐れがある医薬品(第1類医薬品を除く)であって厚生労働大臣が指定するもの

指定第二類医薬品

第2類医薬品のうち、特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの(薬事法施行規則第210条第5号)

第三類医薬品

第1類医薬品及び第2類医薬品以外の一般用医薬品

一般用医薬品の購入方法

一般用医薬品は、要指導医薬品とは異なり、一類、二類、三類いずれもインターネットでの販売が許可されています。
ただし、第一類医薬品はドラッグストア等の店舗で購入する場合、薬剤師の対面販売が必要となります。
一方、インターネットで第一類医薬品を購入する場合、「薬剤師による適正使用の確認」が必要になります。しかも原則一回につき1箱までとなっています(Amazon内の薬剤師の承諾を得れれば複数個可能になります)。


Amazonで第一類医薬品を購入する場合、以上のような確認が完了した後、購入することができます。確認するための必要期間は「ほぼない」です。通常の利用にアンケートが一手間増えたようなものです。





スポンサーリンク





ネットで買える?

最後にまとめです。

ネットで購入できる医薬品

ネットで買えるのは一般用医薬品(一類、二類、三類)だけです。ただし、第一類は薬剤師による簡単な確認が必要で1箱のみ購入可能です。医療用医薬品と要指導医薬品はネットでは購入できません。

薬剤師がいなくても購入できる医薬品

薬剤師がいなくても買えるのは一般用医薬品のうち、二類・三類だけです。

 

注釈

*3:1.(2)正当な理由について
新薬事法第 49 条第1項に規定する正当な理由とは、次に掲げる場合によるものであり、この場合においては、医師等の処方せんなしに販売を行っても差し支えないものであること。
① 大規模災害時等において、医師等の受診が困難な場合、又は医師等からの処方せんの交付が困難な場合に、患者に対し、必要な処方せん医薬品を販売する場合
② 地方自治体の実施する医薬品の備蓄のために、地方自治体に対し、備蓄に係る処方せん医薬品を販売する場合
③ 市町村が実施する予防接種のために、市町村に対し、予防接種に係る処方せん医薬品を販売する場合
④ 助産師が行う臨時応急の手当等のために、助産所の開設者に対し、臨時応急の手当等に必要な処方せん医薬品を販売する場合
⑤ 救急救命士が行う救急救命処置のために、救命救急士が配置されている消防署等の設置者に対し、救急救命処置に必要な処方せん医薬品を販売する場合
⑥ 船員法施行規則第 53 条第1項の規定に基づき、船舶に医薬品を備え付けるために、船長の発給する証明書をもって、同項に規定する処方せん医薬品を船舶所有者に販売する場合
⑦ 医学、歯学、薬学、看護学等の教育・研究のために、教育・研究機関に対し、当該機関の行う教育・研究に必要な処方せん医薬品を販売する場合
⑧ 在外公館の職員等の治療のために、在外公館の医師等の診断に基づき、当該職員等に対し、必要な処方せん医薬品を販売する場合
⑨ 臓器の移植に関する法律(平成9年法律第104号)第12条第1項に規定する業として行う臓器のあっせんのために、同項の許可を受けた者に対し、業として行う臓器のあっせんに必要な処方せん医薬品を販売する場合
⑩ 新薬事法その他の法令に基づく試験検査のために、試験検査機関に対し、当該試験検査に必要な処方せん医薬品を販売する場合
⑪ 医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の原材料とするために、これらの製造業者に対し、必要な処方せん医薬品を販売する場合
⑫ 動物に使用するために、獣医療を受ける動物の飼育者に対し、獣医師が交付した指示書に基づき処方せん医薬品(専ら動物のために使用されることが目的とされているものを除く。)を販売する場合
⑬ その他①から⑫に準じる場合
なお、①の場合にあっては、可能な限り医師等による薬局等への販売指示に基づき、④、⑤及び⑧の場合にあっては、医師等による書面での薬局等への販売指示をあらかじめ受けておくなどする必要があること。このうち、④及び⑤については、販売毎の指示は必要ではなく、包括的な指示で差し支えない。また、⑥に規定する船長の発給する証明書については、昭和 41 年5月 13 日付け薬発 296 号「船員法施行規則の一部改正及びこれに伴う船舶備付け要指示医薬品の取扱いについて」の別紙様式に準じて取り扱われたいこと。

(厚生労働省医薬食品局長
処方せん医薬品等の取扱いについて薬食発第 0330016 号 平成17年3月30日 一部改正 平成23年3月31日薬食発0331第17号 )

*2:第四十四条第一項に規定する毒薬
毒性が強いものとして厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定する医薬品(以下「毒薬」という。)は、その直接の容器又は直接の被包に、黒地に白枠、白字をもつて、その品名及び「毒」の文字が記載されていなければならない。

*3:第四十四条第一項に規定する毒薬
劇性が強いものとして厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定する医薬品(以下「劇薬」という。)は、その直接の容器又は直接の被包に、白地に赤枠、赤字をもつて、その品名及び「劇」の文字が記載されていなければならない。

以上、「【ネットで買える?】医療用医薬品・一般用医薬品・要指導医薬品の違い【薬剤師監修:図解】」でした。